フィンランドのこと_インテリアのこと1

デザインの国、フィンランド。

かわいい雑貨や温かい工芸品が有名ですが、街に出かけると、ステキなお店も沢山あります。

今日はフィンランドのインテリアのこと。

カフェ編。


ここはマリメッコのお店に隣接するカフェ、マリカハヴィラ。

ガイドブックには必ず載っている、言わずと知れた有名店です。


ヘルシンキのど真ん中、ショッピングセンターの中にあるのですが、街の喧騒を忘れさせるゆったりしたカフェです。


マリメッコ好きの観光客だけでなく、買い物途中の地元の人が休んでいたり、ビジネスマンがミーティングしていたり。


そんなに広くはないし、そもそもショッピングセンターの中、窓もない空間だけれど、なぜだか清々しい気持ちでゆっくりできるカフェ。


その秘密がインテリアにあります。

あれ?
まるで庭でランチしている気分?

こっちにも。

今日は天気が良くて洗濯物がよく乾くぞー。

そのカラクリがこちら。

壁一面に広がるとっても気持ちのいい風景がわたしたちの目に飛び込んでくるのでした。


自然とお日さまをこよなく愛するフィンランドの遊びココロあるインテリアです。




でも、今日ここで紹介したいのはこれだけではありません。

このカフェでさりげなく使われている家具たちこそ、フィンランドならではのインテリアなのです。
ここに、かわいく並んでいる黒い椅子。

これはイルマリ・タピオヴァーラというフィンランドの家具デザイナーが  1946年にデザインした、ドムスチェア。

ドムスアカデミアという学生寮のためにデザインしたもの。

座り心地はもちろん、学生たちが毎日使える丈夫さと、スタッキングできるという機能性を兼ね備えた名作チェアです。


 70年も前に学生寮の為にデザインされた椅子が現代の人気カフェに使われている!?

しかもお値段、1脚 7万7000円。

1脚、2脚、3脚・・・・・


70年の時を経ても使えるデザインを生み出したデザイナーももちろん素晴らしいですが、

本当に良いものこそ日常に取り入れる、フィンランドならではの価値観がここに生きています。

それから、気持ちいい景色の前にあるこげ茶の机と椅子。
これもタピオヴァーラの作品、ピルッカというシリーズです。
ピルッカとは松葉の意味。

松葉をイメージさせるツンツンとした脚が特徴的な1955年に生まれたテーブルと椅子で、今もなお世界中で愛されているシリーズです。


こちらも椅子1脚が約8万円。

値段だけが価値ではないけれど、こうやって公共のものにきちんと投資するのが北欧流です。

そして、この照明。

カクッと曲がった姿がかわいらしいこのフロアスタンドは  1947年にグレタ・M・グロスマンというスウェーデンのデザイナーが作った、グラスホッパー(バッタ)ランプという名前の照明です。

これまでの写真のどこかに色違いが隠れているので探してみてくださいね。



フィンランドやスウェーデン。

自分たちのルーツである北欧で生まれたデザインをちゃんと日常の中に取り入れて、

時を経ても大切にしている、そんなところも北欧インテリアの魅力のひとつなのではないでしょうか。



デザインの国、フィンランド。

ついついお買い物に夢中になってしまうけれど、インテリアにもぜひ目を向けてみてください。

きっと、ふとした空間にこそ その魅力が隠されているはずです。

nokoto

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yoko_nokoto

一級建築士。
インテリアコーディネーター。
メディカルハーバルコーディネーター。

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