オランダのこと_デルフトのこと

フェルメールというオランダの画家をご存じでしょうか。

光の魔術師の名、あるいは真珠の耳飾りの少女の絵で知られる画家。


今日はそんな彼が生涯を過ごした街、デルフトのこと。

デルフト焼きという陶器でも有名なこの街は、アムステルダム中央駅から電車で約1時間。

ワンデイトリップにぴったりのここは、おとぎ話の街に迷い込んだような、そんな街。

大通りから少し入ると、運河沿いにオランダらしい風景が続きます。

一軒の間口は狭く、三角屋根と窓が規則正しく並ぶ可愛らしい路地。


小さな区画が続く道を進むと、突如現れるのはひらけた広場と立派な鐘楼。

街の中心にそびえるこの鐘楼は、街一番の高さを誇る新教会。

デルフトの美しい街並みを上から眺めたい方は階段で塔の上へ。

地上100m、人ひとりやっと通れるくらいのスリリングなバルコニー(通路?)から素晴らしい景色が楽しめます。

(もれなく足はすくみます)


もうひとつ、1200年頃に建てられた旧教会は800年間、激しい地盤沈下に傾きながらもなんとか耐えています。


そしてここ、デルフトでは1600年代にフェルメールが描いた風景と時代を街のあちこちで感じることができます。

「小路」で描かれた家。

「デルフト眺望」の景色。

アムステルダムから少し足を伸ばして、画家の見た景色を探してみるのはいかがでしょうか。


天才と呼ばれた画家フェルメールが生涯離れることなく、絵を描き続けた街デルフト。

都会の派手さはないけれど、立派な教会が街のみんなの誇り。

軟弱な地盤という恵まれない環境の中でも、必死に古くからの建物を守ってきたデルフトの人々。


おそらく400年前と変わらない、輝くばかりの紅葉の下でコーヒーを飲みながら、ふと同じ気持ちになれたような気がしました。


ちなみに、小路の家は今もちゃんと人が住んでいて、住人の若い男性によるとさすがに外観は手直ししたそう。

有料ガイドマップの位置とは異なるのでご注意を。

通りすがりの親切なおじさんが、住民に聞き回って教えてくれたので、住所と地図をつけておきます。

Vlamingstraat 42

2611 KX Delft

オランダ

nokoto

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yoko_nokoto

一級建築士。
インテリアコーディネーター。
メディカルハーバルコーディネーター。

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